絹パウダー特徴

 絹の材料のまゆから化粧品を作ったとの記事を見ました。その化粧品の特徴や発売元などを教えてください。(京都市・女性)
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 お尋ねの記事は7月16日付朝刊経済面で「世界初 絹100%の化粧品 肌に優しいパウダー 農水省研が開発」の見出しで掲載しました。
 農水省蚕糸・昆虫農業技術研究所(茨城県つくば市)の坪内紘三・物性評価研究室長と天然素材の化粧品などを研究開発・販売している「オードレマン」(大阪市)が共同開発したもので、現在、共同で特許出願中です。
 同記事や坪内室長、オードレマンの話では、カイコが作るまゆを高圧でアルカリ処理し、絹の組織を残したまま粉砕、1μm(マイクロメートル)の超微粉末化に成功したとのことです。ベビーパウダーの粉末よりはるかに細かい粉末です。
 この絹パウダーは、吸着性、通気性、染色性、保温性、保湿性・吸放湿性、紫外線カット、成型性、抗菌性、手触りの良さなど多くの長所を持っています。
 坪内室長は「従来のパウダーは粘土質のため皮膚呼吸に影響するほか、人によっては皮膚を刺激する場合もあるのに対し、絹パウダーは絹組織を破壊していないので、絹のもつ特質が残っており、通気性や吸湿性など優れた特性を残しています。また、化学物質が含まれていないことも肌への負担が少ないですね」といいます。
 また、紫外線のカットについては「カットという表現はややオーバーですが、絹はたんぱく質ですので、絹パウダーが紫外線を吸収し、皮膚を保護します」との説明でした。
 絹パウダーは京都でも一部の薬局で販売されています。オードレマンではパウダーのほか「シルク100メイクシリーズ」として、固形おしろい、口紅なども開発、発売しています。
 問い合わせ先は「オードレマン」電話06(6455)6217。

(京都新聞 平成11月10月14日 朝刊「オピニョン解説」 より)

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